国民年金や健康保険は廃止しよう!
日本のような成熟した国家において、自分の人生を国家が運営する年金や健康保険に頼ること自体、マトモな大人のすることではありません。
日本国民は1,300兆円もの個人金融資産をもち、国外・国内を問わず世界中の金融機関(保険会社)を自由に利用できる立場にあるわけですから、国営の年金や健康保険は今すぐ廃止し、積立金をすべて加入者に返金したうえで、後は各自の自己責任で運用すべきではないでしょうか。
しかしなぜかこの国では、マスコミも政治家も経済学者も評論家も、どうやって国営年金や国営保険制度を維持するか喧喧諤諤議論するばかりで、
「こんなバカバカしいことはもうやめようよ」
と言う人はひとりもいません。いったい、自分の人生を全面 的に国家に依存しながら、どうやって人間として自立できるというのでしょう? 実に不思議です。
誤解のないように言っておきますが、このように書いたとしても、「年金や保険料を払わなくてもいい」と唆すわけではありません。現行の制度が続いている限りは、国民の義務として、合法的な範囲で必要最小限のコストは負担すべきでしょう(お国のために、もっと払いたいという人はご自由に)。
ただし個人の政治的立場としては、郵便貯金や郵便局の民営化などというわかりきったことはもちろん、年金制度や健康保険制度、介護保険制度の即時廃止を求めていくべきだろうと思います。その結果 、生活に困窮する人が生じるのなら、生活保護などの社会的セーフティネットでケアするべきです(本来であればこうした弱者保護も、寄付などの民間ベースで行なった方がうまくいくでしょう)。
だいたい、日本のような世界でもっとも豊かな国で、国家の援助がなければ生きていけないという人が、そんなにいっぱいいるはずがありません。ただ、日本人はこれまでお上(国家)に依存することに慣れすぎていたために、ほとんどの人が、自分たちの真の実力に気づいていないだけなのです。
バブル崩壊後、「日本人は個人として自立していない」とさんざん叩かれ続けてきましたが、欧米かぶれの知識人がいくら説教したとしても、そんなものに何の効果もありません。年金制度と健康保険制度を廃止すれば、くだらない説教など一切なくても、数年のうちに、日本人は世界でもっとも自立した国民になることができるでしょう。
しかし残念なことに、こうした“正しい”政策を主張する政治家は今のところひとりもいません。
『ゴミ投資家のための人生設計入門[借金編]』より
2001年6月25日
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