100年以上の歴史を持つハワイ最大手銀行
創業は1897年。その後100年以上にわたって、ハワイ最大の金融機関のひとつとして、ハワイ州を中心にサモア諸島、サイパン、グアム、パラオなど西太平洋地域でサービスを展開。人種や宗教などで顧客を差別しないという社是を持つ銀行でもある。
9.11同時多発テロ以降、SSN(米国社会保障番号)を持たない外国人がアメリカ国内で銀行口座を開設するのがほぼ不可能になったなかで、非居住者の日本人にも変わらず口座開設を認めている。
2008年にワイキキの中心、カラカウア通りにあるワイキキ支店 Waikiki Branchにインターナショナルバンキングセンター International Banking Centerが新設され、日本語、中国語、韓国語など6カ国語で顧客サポートが開始された。
米ドル当座預金口座が中心
日本では個人向けの当座預金口座がないため、普通預金口座に給与振込み、公共料金の支払いなどすべての機能を持たせているが、アメリカでは生活に必要な各種の支払いに
個人小切手 Personal Checkを利用するため、当座預金口座 Checking Accountが基本口座となる。
当座預金口座を開設すると、チェックカード Check Cardと呼ばれるVISAの機能が付いた
デビットカードが無料で発行される。小切手帳は有料(発行手数料30ドル~、小切手の種類によって異なる)。
当座預金口座には、利息が付かないFree Checking口座と、利息が発生するPersonal Money Management Checking口座がある。Free Checking口座は最低手数料規定なし、Pasonal Money口座の最低投資額は1日500ドルまたは月平均1,000ドル。
普通預金口座 Savings Accountは利息を得るためのものなので、頻繁に出し入れしないのが基本(規定の引出し回数を超えると手数料が発生する場合もある)。最低投資額は口座の種類により300ドルから。
いずれも最低預金額は高くないので、両方の口座を開いて、支払いや出金は当座預金口座からVISAカードや小切手で行ない、使わないときにはインターネットバンキングで普通預金口座に振り替えておけばいい。
これ以外に、当座預金・普通預金・定期預金を1枚のステイトメントで管理できる総合口座「バンクオハナBankohana」がある。
アメリカ国内証券会社との入出金は簡単&無料
バンクオブハワイに口座を開くもうひとつのメリットが、アメリカ国内の金融機関内で利用されているネットワークを利用して、
ファーストレード証券などアメリカ国内の証券会社との間で入出金が無料になること(米国内の送金システム「ACH」については、
「海外証券会社」【Q-013】参照)。
アメリカの証券会社には出金口座としてアメリカ国内の銀行しか認めていないところもあり、バンクオブハワイは日本人にとって数少ない出金先のひとつともいえる。
ACH送金はバンクオブハワイ側で設定するのではなく、各証券会社側でバンクオブハワイの口座番号を指定して設定する。
電信送金は日本語でEメールやFAXで指示
インターネットバンキングでできるのは残高照会と口座間振替。ネットでは米国内外にかかわらず、送金指示は出せない。
バンクオブハワイから他の金融機関に送金したい場合は、担当者にEメールやFAXを送って依頼する。文面は日本語でOKで、送金の限度額もないので便利。ただし、EメールやFAXで送金指示をするには事前に「電信送金権限書 Wire Transfer Authorization」という電信送金の委任状を提出しておく必要がある。
送金手数料は米国外への送金の場合、5,000ドルまで40ドル、5,000ドル以上は75ドル。
投資商品も日本語で売買できる
ワイキキ支店など主要な支店には日本人行員が常駐しており、証券部門の担当者もいるので、米国株、
ミューチュアルファンド、米国債・社債、生命保険などの金融商品が取引可能。オンライン証券に比べれば手数料は高いが、日本人担当者と相談しながら手続きすることができる。
年に1度はカードを使って口座に動きを
長期間(1年が目安)口座に動きがないと「休眠口座 Inactive Account」と見なされて口座にロックがかかってしまい資金が動かせないだけでなく、残高が3,000ドル以下の場合毎月5ドルの手数料が引き落とされる。
また、電信送金による入出金など、口座に動きがあっても、一定期間カードを使用していないと、カードが利用できなくなる。
これを防ぐためにも、少なくとも年に1回、ATMで少額を引き出すか、カードで買物をしよう。